はじめに
こんにちは。今回は、日本の春の風物詩ともいえる「桜(サクラ)」を、小さな鉢で楽しむ方法をご紹介します。
桜の盆栽は、開花時の華やかさはもちろん、葉の移り変わりや幹肌の風合い、落葉の静けさなど、1年を通じて様々な表情を見せてくれます。特に春、満開の花が咲く姿は、とても綺麗で自宅で花見気分、盆栽を眺めながら飲む珈琲は最高です。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、苗選びから日常の手入れ、季節ごとの管理まで、僕の経験も交えながら紹介ます。
※ 棚場の環境や鉢の大きさなどによっても、管理方法は変わりますのでしっかり盆栽を観察しながら調整してください。このブログでは3〜4号鉢の小品盆栽を想定しています。
基本情報
- 学名:Prunus spp.(代表的な園芸品種により異なる)
- 分類:バラ科サクラ属
- 特徴と見どころ:
- 花は一重咲きから八重咲きまで様々
- 幹肌は年数とともに味わいを増す
- 一部の品種は実もつき、紅葉も楽しめる
- 開花時期:3月下旬〜4月中旬(品種や栽培環境による)

盆栽を育てる前の準
必要な道具と資材(初心者向け)
| 道具 | 用途 |
|---|---|
| 盆栽鉢(3〜4号) | 根張りの広がりに合わせた小型サイズ |
| 剪定バサミ | 花がら摘みや整枝に使用 |
| ピンセット | 細かい作業や枯葉の除去に便利 |
| 割り箸・竹串 | 植え替えの際に土を突いて土と根の隙間を埋める |
| 肥料(油かす or 化成) | 花後と秋の肥料に |
| 殺虫殺菌剤 | 病害虫予防に必須 |
| 活力剤(例:HB-101) | 夏のストレス軽減、植え替え後の回復用 |
※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください
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苗木の選び方(品種ごとの特徴)
桜の盆栽といっても品種によって性質が異なります。育てる目的や好みに合わせて選びましょう。
- 旭山桜(アサヒヤマザクラ):最もポピュラーな盆栽向き。低木性で花付きがよく、管理も比較的簡単。
- 大島桜(オオシマザクラ):大ぶりの白花と芳香が特徴。葉も大きく、紅葉も美しい。
- 十月桜(ジュウガツザクラ):春と秋、2回咲く珍しい品種。やや難易度高め。
- 彼岸桜(ヒガンザクラ):早咲きで繊細な印象。小品盆栽にも使いやすい。
チェックポイント:
- 根元がしっかりしていて、太い主幹があること
- 樹勢が強く、病害虫の痕跡がないこと
- できれば、前年に花がついた実績があるものを選ぶ
- 接木素材も多いので、接いだ跡が分かりにくいものを選ぶ
盆栽の育て方

置き場所(日当たり・風通し)
- 春〜初夏(3〜6月):午前中〜昼過ぎまで直射日光が当たる場所に
- 盛夏(7〜8月):日陰 or 遮光ネット下へ移動(直射日光は葉焼けの原因)
- 秋(9〜11月):日光にしっかり当て、花芽の充実を促進
- 冬(12〜2月):落葉後は寒風を避けて軒下管理(凍結は避ける)
風通しのよい場所に置くことで、病害虫の予防にもなります。
水やりの方法と頻度
- 基本:「乾いたらたっぷり」与えるスタイル
- 春・秋:1日1回
- 夏:1日2回(朝・夕)
- 冬:2〜3日に1回(鉢の乾燥状態に応じて)
特に花の時期と真夏の水切れは厳禁。花がしぼんだり、葉が縮れる原因になります。
バラ科は水が好きな樹種が多く、桜も水が好きです。特に春先の乾いた風が吹く日には水切れには十分注意しましょう。
肥料の与え方(種類・時期・頻度)
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 4月中旬〜5月上旬(花後) | 有機肥料(油かす)でお礼肥え |
| 9月〜10月 | 秋肥で花芽形成を促す |
| 7〜8月 | 肥料は控える(暑さで根を痛めやすい) |
梅雨の時期は液肥(薄めた活力剤)を月に1〜2回使うのも◎
土選び・植え替え方法
- 配合例:赤玉土(小粒)8:桐生砂2
- 植え替え時期:2月下旬〜3月後半、花後の4月〜5月上旬
- 植え替え頻度:2〜3年に1回
手順のポイント:
- 鉢から抜いて古土を落とす(根は1/3まで整理)
- 鉢底ネット+鉢底石をセット
- 根張りを整えて新しい土に植え直す
- 植え替え後は日陰で1週間養生
剪定のやり方と時期
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 花後(4〜5月) | 花がら+不要な枝を剪定(整枝を兼ねる) |
| 落葉期(12〜2月) | 太枝の剪定、樹形の再構成に最適 |
注意点:
- 秋以降は花芽が形成されるので、剪定は控えめに!
- 花芽と葉芽の見分けを覚えると便利(丸くふくらんでいるのが花芽)
針金掛け・整枝の方法
桜は枝がもろく折れやすいので針金掛けは慎重に。柔らかい若枝に、春〜初夏に軽く掛ける程度が無難です。長期間の針金放置は食い込みやすいので、1〜2ヶ月でチェックしましょう。
季節ごとの管理方法
春(3〜5月)
- 開花と新芽の展開が見られる時期
- 花が終わったら花がら摘みとお礼肥え
- 植え替え・剪定の最適シーズン
夏(6〜8月)
- 高温と乾燥に注意、日陰+朝夕の水やり
- アブラムシ・ハダニ・うどんこ病が多発。早期発見・薬剤散布を徹底
- 肥料は控え、体力温存
水切れで、枯らしてしまった経験もありますが、ハダニで葉が黄色っぽくなってすべて落ちてしまったり、うどんこ病に感染して葉を落とした経験があります。予防の薬剤散布は重要なので、油断せずしっかりやりましょう。
秋(9〜11月)
- 肥料をしっかり与えて花芽形成を促進
- 紅葉を楽しむ季節(落葉が始まる頃は水やりを少なめに)
- 剪定は最小限に
冬(12〜2月)
- 休眠期。剪定や針金掛けの適期
- 水は乾燥状態を見て調整。凍結に注意
- 軒下や防寒対策を施し、凍害から守る
盆栽の増やし方
挿し木
- 花後の5〜6月、または休眠期の2月頃
- 新芽の先端を7〜10cmほど切って挿し木用土に
- 発根には1〜2ヶ月ほど。発根促進剤があると成功率UP
取り木
- 6月頃、元気な枝に環状剥皮
- 水苔を巻いて発根を待つ(1〜2ヶ月)
実生
- 種から育てる場合は12〜1月に冷蔵処理
- 3月に播種し、5〜6月に発芽
- 樹形づくりには数年かかるが、自分だけの桜盆栽が育つ

実生から5年ほど経った頃の桜。全然花は咲きません。いつ咲くのか。。。気長に待ちます。
よくあるトラブルと対処法
| 症状 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 花が咲かない | 肥料不足・剪定の失敗 | 秋肥と剪定時期の見直しを |
| 葉がしおれる | 水切れ・根詰まり | 水やりの見直し、植え替え |
| 新芽に白い粉 | うどんこ病 | 早期発見で殺菌スプレー |
| 幹や葉にベタつき | アブラムシ | 歯ブラシで除去、殺虫剤 |
よくある質問(FAQ)
Q. 桜の盆栽は初心者でも育てられますか?
A. 品種を選べばOKです!特に「旭山桜」は強健で、初心者にも扱いやすいです。ただし水は特に注意しましょう。
Q. 毎年咲かせるにはどうすれば?
A. 花後の剪定と、秋の肥料がポイントです。夏の管理も重要なので、蒸れに注意しましょう。
Q. 実がなる種類もありますか?
A. 一部の品種(オオシマ系など)は結実することも。ただし、単独ではなりにくく、受粉が必要です。
まとめ
- 桜盆栽は四季の移ろいを感じられる贅沢な樹種
- 苗選び・日当たり・水管理が成功の鍵
- 水が好きなので水切れに注意
- 病気やハダニ(害虫)の対策も忘れずに
- 開花後の剪定と秋肥で毎年の開花が期待できる
- 初心者でも「旭山桜」なら安心して始められる
僕も最初は「桜の盆栽って難しそう…」と思ってたんですが、1年目に花を見られた時の感動は今でも忘れません。鉢の中に春が咲くって、本当に贅沢な趣味だと思います。









