盆栽の自動水やりにおすすめの方法|旅行・夏の水切れ対策と必要な道具を解説

盆栽いろいろ

盆栽は身近で四季を楽しむことができて大好きなんですが、ずっと困っていたことがありました。

それは長期で家を空けることができないという、まぁまぁきつい悩みです。

ペットであればペットのホテルなどを利用することはできますが、盆栽の場合は水やりをお願いできる人がいれば良いですが、なかなか難しいです。

実家から離れて関東に住んでいた時は、マンションのベランダだったので誰かに水やりを頼もうとすると家の中を通ってもらう必要があるのでなかなか難しかったです。

近くの友達の家に持っていくのもなかなか大変ですし、どうせ運ぶならということで大型連休で帰省する時は車に積んで持って帰っていました。

トランクに乗せた盆栽
車に積み込んで帰省してましたw

毎回、家と車を5往復ぐらいして積み込みしてたと思います。。。

地元に戻ってきてからは、実家が近くなったので親に頼んだりしていましたが、水やりに慣れているわけではないですし、どうしても枯れることがあったり、夏は1日2回も水やりにきてもらう必要があります。

週末も朝から夕方まで出かけることが多いので、毎週きてもらう訳にもいかず。

というわけで、なんとか盆栽の水やりを気にせず外出したいという願いを叶えるため奮闘した記録です。

この記事の結論

盆栽を育てていて、旅行や帰省、真夏の外出時の水切れが心配な場合は、自動水やりタイマーを使った自動灌水システムを用意しておくとかなり安心です。

僕の棚場では、タカギの水やりタイマーを使い、9mmホースと4mmチューブ、散水ノズルを組み合わせて自動灌水できるようにしています。

特に小品盆栽は鉢が小さく、夏はあっという間に乾くため、「出かける前にたっぷり水をあげれば大丈夫」とは言い切れません。

この記事では、実際に僕が使っている自動水やりの構成、必要な道具、設置時の注意点、旅行前に確認しておきたいポイントを紹介します。

盆栽の自動水やりに必要なもの一覧

僕が自動灌水システムを作るときに使った主な道具は、以下のようなものです。

必要なもの役割選ぶときのポイント
自動水やりタイマー決まった時間に自動で水を出す散水時間・回数を細かく設定できるものが便利
9mmホース棚場全体に水を送るメインのホース長く伸ばす部分は細いチューブより太めのホースが安心
4mmチューブ各鉢やノズル付近へ水を分岐する長くしすぎると水圧が弱くなりやすい
分岐ジョイントホースを複数方向へ分ける棚場の鉢数に合わせて数を調整する
散水ノズル鉢に水をかける鉢数が多い場合は、噴霧の強さと向きを確認する
調圧ジョイント水圧を調整するノズルからの水の出方を安定させるために使う
受け皿・トレイ水がかからない鉢の保険にする水が溜まりっぱなしにならないよう排水も考える
アルカリ電池タイマーを動かす出発前に新品へ交換しておくと安心

最初から完璧なシステムを作ろうとすると大変なので、まずは少ない鉢数でテストして、水の出方や鉢土の乾き方を確認してから広げていくのがおすすめです。

外出日数別:盆栽の水やり対策の目安

外出期間対策の目安注意点
半日〜1日朝の水やり+置き場所調整真夏の小品盆栽は夕方までに乾くこともある
1泊2日腰水・日陰管理・家族への依頼高温期は蒸れや水の腐敗に注意
2〜3日腰水+遮光+事前テスト梅雨明け以降は木が弱ることがある
4日以上自動水やりの検討出発前に数日間テストしておく
1週間以上自動灌水システム推奨電池・水圧・ノズル詰まり・排水確認が必須

短期外出の水やり

真夏は多いと1日に3回水やりをする鉢があります。そうすると外出してもすぐ帰ってこないといけないので、まず最初にやったのは鉢の下に砂を引く方法です。

これなら朝みずをあげれば夕方ぐらいまでならなんとかなります。(鉢の大きさにもよるので必ず出かけない日に土がどれくらい乾くか実験してみてください)

ミニ盆栽の二重鉢

写真はみに盆栽ようにいつも使っているやつですが、仕組みは同じです。鉢の下に土のトレイを引いています。

2〜3日間外出する場合の水やり

旅行や出張で数日間外出する場合は鉢が半分ぐらい水にひたるようにする腰水で問題ありませんが、梅雨以降の気温が高い時期は水が緑色になって藻が土についてしまうことがありますので3日以上は避けたいです。

枯れるまではいかなくても、結構弱ってしまう鉢がありました。

溜まった水が澱んで鉢の中の酸素が不足してしまうのかなと思っています。

1週間以上の外出がしたい!ならば自動灌水しかない。

1週間以上家を空ける場合、季節や環境によるかもしれませんが腰水や置き場所の工夫だけで乗り切るのはそうとう難しいです。

近くに水やりを頼める人がいない限りはなかなか長期外出は難しいですね。

特に小品盆栽や浅い鉢は乾きやすく、真夏は1日水が足りないだけでも大きなダメージになることがあります。

でもやっぱり旅行に行ったりもしたい。。。

ということで色々考えましたが長期で旅行に行きたい場合、これが一番かなと思って自動灌水装置を設置することにしました。

まずは機械を取り付けるためにGWF11をつけて、両サイドに自動水やり機、真ん中は普段灌水する時用のホースを繋いでいます。

自動灌水には「タカギ(Takagi) かんたん水やりタイマースタンダード タイマー予約 自動水やり GTA111」を2台使用しています。

1台が故障してもなんとかもう一台で賄えるかと思ってバックアップ用に2台にしています。

自動灌水装置

水やりタイマーからは、調圧ジョイントGKJ101、まずは9mmのホースで左右に分岐、

自動灌水から出たホース

そこから4mm水やりホースにGKJ106を使って分岐、そのさきに真鍮製のノズルをホース1本につき5つつけて4mmのホースは1m以内で収まるようにしています。(4mmホースは長くしすぎると水の勢いが弱くなってしまいます)

水やりホースの分岐
水やりホースの出口

青い丸で囲っているところが9mmのホースから4mmのチューブに変換しているところで、そこから真鍮ノズルをつけています。

正確には数えていませんが、100鉢以上確実にあるのでノズルも100個以上つけていると思います。棚場も端から端まで10mぐらいはあるかと思います。

それでも水の勢いも問題なく、使うことができています。

灌水システム全体

鉢数別:自動水やりの構成例

自動水やりといっても、育てている鉢数によって必要な構成は変わります。

僕のように100鉢以上ある場合は、ホースを分岐させたり、ノズルの数を増やしたりする必要がありますが、最初から大がかりに考えなくても大丈夫です。

10鉢前後の場合

10鉢前後であれば、水やりタイマーとホース、数個のノズルを使ったシンプルな構成でも対応しやすいです。

まずは棚の一部だけでテストして、すべての鉢に水が届いているか確認します。

30鉢前後の場合

30鉢前後になると、ホースの分岐やノズルの向きが重要になります。

水がよく当たる鉢と、あまり当たらない鉢が出てくるので、設置後は必ず何度か試運転して、水のかかり方を確認した方が安心です。

100鉢以上の場合

100鉢以上になると、1台のタイマーだけで全体をまかなうのは難しくなる場合があります。

僕はバックアップも兼ねて水やりタイマーを2台使っています。万が一、片方にトラブルが起きても、もう片方である程度カバーできるようにするためです。

鉢数が多い場合は、タイマー・ホース・ノズルだけでなく、電池切れやホースの劣化、トレイの排水まで含めて確認しておくことが大切です。

腰水との組み合わせ

スプレーだけではかからない鉢があるかもしれないので、他の盆栽愛好家の方々に教えていただいたトレーの腰水と組み合わせる方法で灌水しています。

オアシストレイというのを教えていただいたのですが、ネットだと割と高価なのでホームセンターで買ったこんな感じのトレイを使っています。

水が溜まったままになると水が澱んで藻がはってしまうので水の入れ替えができるのが理想です。オアシストレーは水位が一定までいくと自動で排水することができるっぽいですが、僕は使ったことがないので分かりません。

僕が使ってるトレイでも水が溜まりきればトレイの淵から水は流れ出ますが、それだと鉢はずっと腰水になったままなので、トレイに穴を開けてちょっとずつ排水するようにしています。

これなら自動灌水で水が溜まったあと、数十分でトレイの水はなくなります。

心配なので、確実にトレイに水がたまるよう10分間散水しています。

水やりの回数は季節によって変えています。

穴を開けたトレイ
穴を開けたトレイ

穴は四隅にあけていて1箇所だけ底面にあとは側面に開けています。

写真の左上がトレイに開けた穴です。ハンダゴテでやると簡単にできます。

そして、実戦に

今年の正月は4日ほど家を空けたので、真冬ですが、自動灌水装置で水やりをしました。

1月は自分で水やりをする場合も2日に1回なので、タイマーを2日に1回に設定して出かけました。

冬なので、枯れてしまった鉢がないかどうかは分かりませんでしたが、どの鉢も土はちゃんと湿っていたので問題なかったと思います。

そして、3月の末から4月にかけて2週間ほど家を空けました。この時は1日に1回、日によっては水やり1回 + 葉水1回ぐらいのペースです。

晴れてよく乾く日があると怖いので、1日2回、10時と15時に10分間水が出るように設定しました。

自宅から離れた場所に行ってたので、外出時の自宅の天気は正確には分かりませんが、何日かは雨があったのと気温もそこまで上がらなかったようです。

2週間の外出の結果、枯れてしまったはちはゼロでした。

ただ、五葉松の1鉢だけは弱ってしまったように思います。自動灌水の場合、水が少なめでいい樹種も他の木と同じように水を与えることになるので、なかなか難しいですね。

春まではうまく行きましたが、真夏はうまくいくんでしょうか。。。

怖いので、夏もまずは家にいるときに実験をしてみようと思います。

トレイから水がなくなるまでの時間

トレイから水が溢れるぐらい満タンから水がなくなるまでの時間を計測しましたが、水は完全にはなくなりませんでした。

最後は圧が足りなくなって表面張力?

のせいか穴から水がポタポタ落ちてだんだん水が抜けなくなりました。

トレイから水が溢れて排水する様子
水が多い時は側面からも勢いよく排水

30分後も水がポタポタ落ちてまだトレイに水が少し残っている状態でした。

スプレーでうまくかからない鉢もこれなら水を吸うことができていそうです。

排水の様子
最後はポタポタゆっくり排水

ただ五葉松や水が辛めで良い樹種にはあまり良い環境とは言えない感じです。

背に腹は変えられませんが。

うまくいかない・・・自動灌水装置のトラブル!?

自動灌水がすぐに止まってしまう!

最初、自動灌水が始まってすぐに水が止まってしまう現象で何が悪いかわからずハマってしまいました。

原因は電池でした。必ずアルカリ電池を使用するように書いてありましたが、ニッケル水素の充電池を使っていたのが悪かったようです。

いろいろ試しても一向に改善しないので、最初は故障かと思ってメーカーに問い合わせようかと思っていましたが、電池をアルカリに変えたら同じ現象は一切起きなくなりました(汗)

注意ポイント

必ずアルカリ電池を使用する

ノズルからの水の勢いが弱すぎる

4mmのホースを長くしすぎたり、噴射ノズルを増やしすぎたりすると、水の勢いが弱くなり霧状になってくれません。

先述しましたが、長さを伸ばすなら9mmホースの方を延長して、4mmホースは1m以内にしておくのが無難だと思います。

ノズルからの水の勢いが弱すぎて、霧状にならないときは4mmホースの長さを見直してください。

注意ポイント

4mmホースは1m以内にしておく

作業のコツ

9mmホースから4mmに変更する変換ノズルにチューブを差し込むのが固くて指が痛くなってしまう場合は、ホースを柔らかくしてから差し込むと力はほとんど入りません。

9mmホースの延長も同じです。

僕は冬に装置を作成していたので、七輪の上でお湯を沸かしてチューブの先端を温めてから付けていました。

温水

予算

水やりタイマーと、9mmホース、4mmチューブ、ノズル、ホースのジョイント、調圧ジョイント、ホースを這わせるための骨組み全部合わせると結構な金額になりました。

おそらく、10万円は超えてしまったと思います。

ただ、大切な盆栽を枯らさずに長期間外出できるので出費した価値があると思っています。

あとは耐久性がどの程度なのかが気になっています。

他の対策との組み合わせ

真夏の外出対策は自動水やりだけで考えるより、遮光や葉切りとセットで考えた方が安心です。

特に小品盆栽は鉢が小さく、真夏は鉢土の温度上昇や水切れの影響を受けやすくなります。

夏の葉焼けや水切れ対策については、以下の記事で詳しく紹介しています。

2年ほど使ってみての感想

自動水やりは一度設置するととても便利ですが、設置して終わりではありません。

ホースの劣化、ジョイント部分の水漏れ、電池切れ、トレイの目詰まりなど、長期間使うことで出てくるトラブルもあります。

出発前は、電池残量が少しでも不安なら新品のアルカリ電池に交換しておく方が安心です。

自動水やりタイマーは電池が切れると当然動かないため、旅行や帰省前の確認項目に入れておくことをおすすめします。

実際に2年以上使って感じたメリット・トラブル・改善点は、以下の記事で詳しくまとめています。

関連記事:盆栽の自動水やりを2年使った感想|トラブル・水漏れ・電池切れ対策も紹介

旅行前に確認したい自動水やりチェックリスト

自動水やりはとても便利ですが、設置して終わりではありません。 旅行や帰省の前には、最低でも以下を確認しておくと安心です。

  • 水やりタイマーが設定した時間に動くか
  • アルカリ電池の残量は十分か
  • ホースやジョイントから水漏れしていないか
  • ノズルから水がきちんと出ているか
  • 水が強く当たりすぎる鉢がないか
  • 水が届いていない鉢がないか
  • トレイの排水穴が詰まっていないか
  • 真夏の場合、遮光や置き場所の調整もできているか

まとめ:盆栽の旅行・夏の水切れ対策には自動水やりがあると安心

盆栽を育てていると、旅行や帰省、真夏の外出時の水やりは大きな悩みになります。

特に小品盆栽は鉢が小さく、夏は朝に水をあげても夕方までに乾いてしまうことがあります。

僕も以前は、帰省のたびに盆栽を車に積んで運んだり、家族に水やりを頼んだりしていました。

自動水やりタイマーを使った自動灌水システムを導入してからは、長時間の外出や旅行への不安がかなり減りました。

もちろん、設置前のテストや電池交換、ホース・ノズルの確認は必要です。

また、真夏は自動水やりだけでなく、遮光や風通し、鉢の置き場所もあわせて考えることが大切です。

まずは少ない鉢数から試して、自分の棚場に合った水やり環境を作っていくのがおすすめです。

今回紹介したもの

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