盆栽のための自動灌水システム完成〜これで旅行に行けるぞ!

盆栽いろいろ

盆栽は身近で四季を楽しむことができて大好きなんですが、ずっと困っていたことがありました。

それは長期で家を空けることができないという、まぁまぁきつい悩みです。

ペットであればペットのホテルなどを利用することはできますが、盆栽の場合は水やりをお願いできる人がいれば良いですが、なかなか難しいです。

実家から離れて関東に住んでいた時は、マンションのベランダだったので誰かに水やりを頼もうとすると家の中を通ってもらう必要があるのでなかなか難しかったです。

近くの友達の家に持っていくのもなかなか大変ですし、どうせ運ぶならということで大型連休で帰省する時は車に積んで持って帰っていました。

車に積み込んで帰省してましたw

毎回、家と車を5往復ぐらいして積み込みしてたと思います。。。

地元に戻ってきてからは、実家が近くなったので親に頼んだりしていましたが、水やりに慣れているわけではないですし、どうしても枯れることがあったり、夏は1日2回も水やりにきてもらう必要があります。

週末も朝から夕方まで出かけることが多いので、毎週きてもらう訳にもいかず。

というわけで、なんとか盆栽の水やりを気にせず外出したいという願いを叶えるため奮闘した記録です。

短期外出の水やり

真夏は多いと1日に3回水やりをする鉢があります。そうすると外出してもすぐ帰ってこないといけないので、まず最初にやったのは鉢の下に砂を引く方法です。これなら朝みずをあげれば夕方ぐらいまでならなんとかなります。(鉢の大きさにもよるので必ず出かけない日に土がどれくらい乾くか実験してみてください)

写真はみに盆栽ようにいつも使っているやつですが、仕組みは同じです。鉢の下に土のトレイを引いています。

2〜3日間外出する場合の水やり

旅行や出張で数日間外出する場合は鉢が半分ぐらい水にひたるようにする腰水で問題ありませんが、梅雨以降の気温が高い時期は水が緑色になって藻が土についてしまうことがありますので3日以上は避けたいです。

枯れるまではいかなくても、結構弱ってしまう鉢がありました。

溜まった水が澱んで鉢の中の酸素が不足してしまうのかなと思っています。

1週間以上の外出がしたい!ならば自動灌水しかない。

色々考えましたが長期で旅行に行きたい場合、これが一番かなと思って自動灌水装置を設置することにしました。

まずは機械を取り付けるためにGWF11をつけて、両サイドに自動水やり機、真ん中は普段灌水する時用のホースを繋いでいます。

自動灌水には「タカギ(Takagi) かんたん水やりタイマースタンダード タイマー予約 自動水やり GTA111」を2台使用しています。1台が故障してもなんとかもう一台で賄えるかと思ってバックアップ用に2台にしています。

水やりタイマーからは、調圧ジョイントGKJ101、まずは9mmのホースで左右に分岐、

そこから4mm水やりホースにGKJ106を使って分岐、そのさきに真鍮製のノズルをホース1本につき5つつけて4mmのホースは1m以内で収まるようにしています。(4mmホースは長くしすぎると水の勢いが弱くなってしまいます)

青い丸で囲っているところが9mmのホースから4mmのチューブに変換しているところで、そこから真鍮ノズルをつけています。

正確には数えていませんが、100鉢以上確実にあるのでノズルも100個以上つけていると思います。棚場も端から端まで10mぐらいはあるかと思います。

それでも水の勢いも問題なく、使うことができています。

腰水との組み合わせ

スプレーだけではかからない鉢があるかもしれないので、他の盆栽愛好家の方々に教えていただいたトレーの腰水と組み合わせる方法で灌水しています。

オアシストレイというのを教えていただいたのですが、ネットだと割と高価なのでホームセンターで買ったこんな感じのトレイを使っています。

水が溜まったままになると水が澱んで藻がはってしまうので水の入れ替えができるのが理想です。オアシストレーは水位が一定までいくと自動で排水することができるっぽいですが、僕は使ったことがないので分かりません。

僕が使ってるトレイでも水が溜まりきればトレイの淵から水は流れ出ますが、それだと鉢はずっと腰水になったままなので、トレイに穴を開けてちょっとずつ排水するようにしています。

これなら自動灌水で水が溜まったあと、数十分でトレイの水はなくなります。

心配なので、確実にトレイに水がたまるよう10分間散水しています。

水やりの回数は季節によって変えています。

穴は四隅にあけていて1箇所だけ底面にあとは側面に開けています。

写真の左上がトレイに開けた穴です。ハンダゴテでやると簡単にできます。

そして、実戦に

今年の正月は4日ほど家を空けたので、真冬ですが、自動灌水装置で水やりをしました。

1月は自分で水やりをする場合も2日に1回なので、タイマーを2日に一回に設定して出かけました。

冬なので、枯れてしまった鉢がないかどうかは分かりませんでしたが、どの鉢も土はちゃんと湿っていたので問題なかったと思います。

そして、3月の末から4月にかけて2週間ほど家を空けました。この時は1日に1回、日によっては水やり1回 + 葉水1回ぐらいのペースです。

晴れてよく乾く日があると怖いので、1日2回、10時と15時に10分間水が出るように設定しました。

自宅から離れた場所に行ってたので、外出時の自宅の天気は正確には分かりませんが、何日かは雨があったのと気温もそこまで上がらなかったようです。

2週間の外出の結果、枯れてしまったはちはゼロでした。

ただ、五葉松の1鉢だけは弱ってしまったように思います。自動灌水の場合、水が少なめでいい樹種も他の木と同じように水を与えることになるので、なかなか難しいですね。

春まではうまく行きましたが、真夏はうまくいくんでしょうか。。。

怖いので、夏もまずは家にいるときに実験をしてみようと思います。

トレイから水がなくなるまでの時間

トレイから水が溢れるぐらい満タンから水がなくなるまでの時間を計測しましたが、水は完全にはなくなりませんでした。最後は圧が足りなくなって表面張力?のせいか穴から水がポタポタ落ちてだんだん水が抜けなくなりました。

水が多い時は側面からも勢いよく排水

30分後も水がポタポタ落ちてまだトレイに水が少し残っている状態でした。スプレーでうまくかからない鉢もこれなら水を吸うことができていそうです。

最後はポタポタゆっくり排水

ただ五葉松や水が辛めで良い樹種にはあまり良い環境とは言えない感じです。背に腹は変えられませんが。

うまくいかない・・・自動灌水装置のトラブル!?

自動灌水がすぐに止まってしまう!

最初、自動灌水が始まってすぐに水が止まってしまう現象で何が悪いかわからずハマってしまいました。

原因は電池でした。必ずアルカリ電池を使用するように書いてありましたが、ニッケル水素の充電池を使っていたのが悪かったようです。

いろいろ試しても一向に改善しないので、最初は故障かと思ってメーカーに問い合わせようかと思っていましたが、電池をアルカリに変えたら同じ現象は一切起きなくなりました(汗)

ノズルからの水の勢いが弱すぎる

4mmのホースを長くしすぎたり、噴射ノズルを増やしすぎたりすると、水の勢いが弱くなり霧状になってくれません。先述しましたが、長さを伸ばすなら9mmホースの方を延長して、4mmホースは1m以内にしておくのが無難だと思います。

ノズルからの水の勢いが弱すぎて、霧状にならないときは4mmホースの長さを見直してください。

作業のコツ

9mmホースから4mmに変更する変換ノズルにチューブを差し込むのが固くて指が痛くなってしまう場合は、ホースを柔らかくしてから差し込むと力はほとんど入りません。

9mmホースの延長も同じです。

僕は冬に装置を作成していたので、七輪の上でお湯を沸かしてチューブの先端を温めてから付けていました。

予算

水やりタイマーと、9mmホース、4mmチューブ、ノズル、ホースのジョイント、調圧ジョイント、ホースを這わせるための骨組み全部合わせると結構な金額になりました。

おそらく、10万円は超えてしまったと思います。

ただ、大切な盆栽を枯らさずに長期間外出できるので出費した価値があると思っています。

あとは耐久性がどの程度なのかが気になっています。

今回紹介したもの

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