【初心者向け】小手毬(コデマリ)盆栽の育て方

小手毬(コデマリ)

こんにちは!今回は「コデマリ盆栽」の育て方について、初心者の方にもわかりやすくご紹介していきます。

コデマリは、春になると白くてふわっと丸い花を咲かせる、とっても可愛らしい植物です。庭や玄関先にあるだけで、パッと華やかな雰囲気にしてくれます。生花や花瓶にされてた花としても目にされる方も多いと思います。

そんなコデマリを、身近に楽しめるのが「盆栽スタイル」。鉢の中で自然の景色をぎゅっと表現する盆栽は、ちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、実はコデマリは初心者さんにも育てやすい種類です。

この記事では、これからコデマリ盆栽を始めてみたい!という方に向けて、基本的な情報からお世話のコツ、トラブル時の対処法まで、紹介していきます。

コデマリ盆栽の基本情報

  • 学名:Spiraea cantoniensis
  • 分類:バラ科シモツケ属
  • 特徴:落葉低木で、春に小さな白い花が半球状に密集して咲き、手毬のような華やかな姿を見せます。育てやすく剪定にも強いため、庭木や盆栽としても人気があります。

コデマリ(小手毬)は、春になると小さな白い花が手まり状に密集して咲きます。その姿がまるで「小さな手毬(てまり)」みたいだから、コデマリっていう名前がついたらしいです。可愛いネーミングですよね。

盆栽として育てると、花の可憐さに加えて、枝ぶりや樹形もじっくり楽しめるのが魅力。自然の風景を小さな鉢の中に再現できるので、見ていて飽きません。開花時期はめちゃくちゃ綺麗です。

【開花の時期】:4月~5月

【見頃】:ちょうどゴールデンウィークあたりがピーク!

見た目の華やかさに反して、比較的手入れがしやすいので、盆栽初心者さんにもぴったりの植物なんです。

コデマリ盆栽を育てる前の準備

「よし、コデマリ盆栽始めてみよう!」と思ったら、まずは準備から。ここをしっかり押さえておくと、その後のお世話がグッと楽になりますよ〜。

必要な道具と資材

コデマリ盆栽を育てるには、以下のようなアイテムを用意しましょう。

  • 盆栽鉢:コデマリのサイズに合ったものを選んで。丸鉢や浅鉢が相性◎。
  • 盆栽用の土(用土):水はけがよく、通気性のあるものがベスト。後ほど詳しく紹介します。
  • 剪定バサミ:枝や葉を整えるのに使います。小型の盆栽用が便利です。
  • ピンセットや竹串:細かい作業に使います。
  • じょうろ:水やりしやすい細口タイプが◎。
  • 針金(必要な場合):整枝をする時に使います。

ホームセンターや園芸ショップ、最近ではネットでもセットで売ってたりするので、初心者さんはそれを活用するのもアリです!

苗木の選び方(種類ごとの注意点)

コデマリにはいくつか種類がありますが、初心者さんには園芸店で「コデマリ」として売られている一般的な苗木でOK!僕が持っているコデマリも園芸店かホームセンターで買ったもので、そこから挿し木で増やして盆栽にしています。

親きも残して花の時期は切り取って花瓶にさして楽しんでいます。

選ぶときのポイントは:

  • 元気そうな葉がついていること
  • 枝ぶりが自然でバランスがいいもの
  • 根元がぐらついていないこと

あと、花が咲いている苗は見た目はキレイなんですが、植え替えに弱い時期なので避けたほうが無難です。植え替えを考えているなら、花が終わった時期か、落葉期に買うのがおすすめです。

もちろん花の時期に購入して植え替え時期をずらすのでも全く問題なしです。

盆栽の育て方

置き場所(日当たり・風通し)

コデマリは日当たりと風通しの良い場所を好みます。​半日陰でも育ちますが、花付きが悪くなることがあります。​また、風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなるため、注意が必要です。​

水やりの方法と頻度

鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。​特に夏の高温期は乾燥しやすいため、朝か夕方に水やりを行いましょう。​冬場は水やりの頻度を控えめにします。​

肥料の与え方(種類・時期・頻度)

  • 寒肥:​1〜2月に油かすと骨粉を混ぜた有機質肥料を与えます。​
  • お礼肥:​5〜6月上旬に花後の回復を促すため、速効性の化学肥料を施します。​

夏以降は肥料を控え、秋に花芽を形成するための準備を整えます。​

土選び・植え替え方法(用土の配合・タイミング・手順)

  • 用土の配合:​赤玉土(小粒)6〜7割、鹿沼土3〜4割を混ぜた土を使用します。​
  • 植え替えのタイミング:​10〜11月または2〜3月が適期です。​
  • 手順
    1. 鉢から株を取り出し、古い土を軽く落とします。​
    2. 根を整理し、傷んだ部分を剪定します。​
    3. 新しい用土で植え替え、たっぷりと水を与えます。​

用土は市販のもの便利です。

剪定のやり方と時期(基本と注意点)

  • 剪定時期:​花後の5〜6月が適期です。​秋以降の剪定は花芽を切り落とす恐れがあるため避けましょう。​
  • 剪定方法
    • 枯れ枝や細い枝を基部から切り落とします。​
    • 3年以上経った古い枝も花付きが悪くなるので、根元から剪定します。​

季節ごとの管理方法

コデマリ盆栽は、四季を通じてそれぞれに楽しみがありますが、それぞれの季節で気をつけるポイントも変わってきます。ここでは春・夏・秋・冬それぞれの管理ポイントと、病害虫対策についてまとめました!

春(3月〜5月)

春はコデマリの成長期&開花シーズン

  • 芽吹きが始まったら徐々に日当たりのいい場所へ
  • 水やりは土の乾き具合を見てしっかりと
  • 花後には剪定を!次の花のための準備です
  • 肥料もスタート(花後が◎)

この時期は新芽がグングン伸びてくるので、見ていて楽しい季節です♪

夏(6月〜8月)

夏は暑さとの戦い。水切れや葉焼けに注意

  • 朝夕2回の水やりが基本(暑い日は特に)
  • 強い直射日光は避け、半日陰へ移動
  • 風通しを確保して蒸れを防ぐ
  • 肥料はお休み(夏バテ防止)

この時期はストレスがたまりやすいので、無理に手を加えず“見守る”スタイルが大切です。

秋(9月〜11月)

秋は涼しくなってきて、再び活動が活発になる時期

  • 落葉が始まる前に軽く剪定して形を整える
  • 肥料を再開(9月〜10月まで)
  • 水やりの回数を徐々に減らす

葉がほんのり紅葉してきたら、それはそれでまた素敵な表情になりますよ♪

冬(12月〜2月)

冬は休眠期。葉が落ちて枝だけになるけど、びっくりしないでくださいね。

  • 水やりは控えめに(2〜3日に1回程度)
  • 寒風が当たらない場所へ移動(凍結防止)
  • 肥料は与えません
  • この時期に植え替えの準備もOK!

落葉しているときも、じつは春に向けてエネルギーを蓄えているので、静かにサポートしてあげましょう。

病害虫対策(代表的な害虫・病気と予防法)

コデマリは比較的強い植物ですが、油断は禁物!よく出るのは以下のようなトラブルです。

  • アブラムシ:新芽に発生しやすい。見つけたら早めに水で流す or 植物用スプレーで対処
  • うどんこ病:葉に白い粉がついたようになる。風通しの悪さが原因なので、剪定で改善を
  • カイガラムシ:枝にくっついて養分を吸う厄介者。歯ブラシなどでこすり落としましょう

予防の基本は「風通し」「日当たり」「水やりの管理」!これだけでかなり違いますよ〜。

スプレーは定期的に行います。使用回数などは薬剤ごとに決められた回数を守りましょう。

コデマリ盆栽の増やし方

コデマリが元気に育ってくると、「もっと増やしてみたいな〜」と思う方もいるかもしれませんね。実はコデマリは比較的増やしやすい植物なんです!

ここでは、3つの増やし方をご紹介します。それぞれちょっとしたコツはあるものの、初心者さんでも挑戦しやすいですよ♪

挿し木(さしき)

もっともポピュラーで簡単なのが「挿し木」です。うちにあるコデマリの盆栽も全て挿し木で作りました。

【時期】:春(4月〜5月)か秋(9月頃)

【やり方】:

  1. 健康な枝を10〜15cmほどカット(葉は先端2〜3枚だけ残す)
  2. 切り口を斜めにして、1〜2時間ほど水に浸ける
  3. 挿し木用の土(鹿沼土など)に挿す
  4. 半日陰に置いて、土が乾かないように管理

大体1ヶ月くらいで発根し始めます。新芽が出てきたら成功のサイン♪

取り木(とりき)

取り木はちょっと時間はかかりますが、太い幹や枝からも発根させられます。

【時期】:春〜初夏(5月〜6月)

【やり方】:

  1. 枝の一部の皮を剥ぎ取り、湿らせた水苔で包む
  2. 上からラップやビニールで巻いて固定
  3. 1〜2ヶ月後、根がしっかり出たら切り離して鉢に植える

盆栽らしい形の枝を選んで取り木すれば、自分好みの1鉢が作れます♪

僕はコデマリの取り木は経験なしですが、他の樹種ではたまに使う方法です。

実生(みしょう)

「種から育てたい!」という根っからの植物好きさんには、実生もアリですが、かなり時間がかかります

  • 開花までに数年単位
  • 盆栽として仕立てるには経験が必要

なので、初心者さんにはちょっとハードルが高め。最初は挿し木や取り木から始めるのがおすすめです!僕はコデマリの実生はやったことがありません。

よくあるトラブルと対処法

コデマリは丈夫な植物とはいえ、育てていると「あれ?なんか元気ないかも…?」なんてことも出てきます。ここでは、初心者さんが特に出会いやすいトラブルと、その対処法をご紹介します!

症状別トラブルシューティング

▶ 葉が黄色くなって落ちる

  • 【原因】:水のやりすぎ or 日光不足 or 根詰まり
  • 【対処】:水やりの頻度を見直して、明るい場所へ移動。長く育てている鉢なら植え替えも検討!

▶ 花が咲かない or 花つきが悪い

  • 【原因】:剪定のタイミングが遅かった / 肥料不足 / 日照不足
  • 【対処】:花後すぐに剪定するようにしよう。日当たりと栄養も見直して!

▶ 葉が白っぽく粉をふいたようになる(うどんこ病)

  • 【原因】:湿気が多く風通しが悪い
  • 【対処】:混み合った枝を剪定して風通しを良くし、市販の殺菌剤を使うのも◎

▶ 小さな虫がたくさんついている(アブラムシなど)

  • 【原因】:新芽や葉の裏につきやすい
  • 【対処】:水で洗い流す、もしくは園芸用の薬剤をスプレー

初心者が注意すべきポイント

  1. 水やりのしすぎに注意! 土が湿ったままの状態が続くと、根腐れの原因に。乾いてからたっぷり、が鉄則です。
  2. 剪定のタイミングを守る! コデマリは翌年の花芽を夏頃までに作るので、花後すぐの剪定が大事。秋以降はなるべく枝を切らないようにしましょう。
  3. 季節ごとの管理を意識する とくに夏と冬の置き場所&水やり管理は大切。環境の変化に敏感なので、少しずつ慣らしてあげてください。

まとめ

今回は、初心者さん向けに「コデマリ盆栽の育て方」を紹介しました。

コデマリは、そのふんわり丸い白い花がとっても可愛らしくて、春の訪れを感じさせてくれる存在。盆栽にすることで、限られたスペースでも季節の移ろいを楽しめるのが魅力です。

改めて、この記事のポイントをおさらいしておきましょう♪

  • 日当たりと風通しのいい場所に置く
  • 水やりは「乾いたらたっぷり」
  • 剪定は花が終わった直後がベストタイミング
  • 季節ごとの管理で一年中美しく
  • 挿し木や取り木で増やす楽しみもアリ!

盆栽ってちょっと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、コデマリのように親しみやすくて手をかけやすいものから始めれば、その魅力にきっとハマるはず!

ぜひ、おうち時間の中に小さな自然を取り入れて、癒しのひとときを楽しんでみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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