今回はもみじに(紅葉)ついて紹介します。
もみじは春の新緑、秋の紅葉(こうよう)、冬の枝姿と一年を通して楽しめます。
種類も多く、盆栽としても人気のある樹種です。
模様木、双幹、寄せ植え、懸崖、文人木、石付など樹形も様々楽しめ、実生や挿し木も比較的成功する確率が高いので、ミニ盆栽にして楽しむこともできます。
もみじは紅葉(こうよう)のイメージが強いですが、春の若葉もとてもいい感じです。
肥料
4月から6月ごろ、9月ごろにバイオゴールドと梅雨の時期はハイポネックスを使っています。
もみじは節(枝の膨らんでいるところ、竹をイメージすると分かりやすいと思います)から芽が出るので小さいサイズで枝配りを多くしようとすると、節が伸びすぎるとよくないので、肥料は少し少なめにしています。
ただ幹を太らせたいときは肥料もしっかり効かせて、枝も伸ばして放置したりします。
ご自分の木がどの段階なのかで肥料を上げる量を調整しましょう。
水
春から秋は1日2回あげています。
僕の環境では真夏は風があまりなく、湿度も高いのでそれほど乾かないことも多いおので1日1回にする場合もありますが、基本の「表面の土が乾いてきたらあげる」で問題ないと思います。
もみじは比較的水が好きな樹種かなと思っています。
置き場所
特に気にしていませんが、夏は葉が焼けてしまうので直射日光が当たりすぎないよう注意しています。
もみじは自然界でも日当たりのあまり良くない場所でも育っていると思いますが、あまり日照が少なすぎると枝が徒長してしまうようなので、日照が短くなりすぎないような場所に置いています。
もみじとヒメシャラは葉が焼けやすいので僕は盆栽棚でも他と比べて日当たりがそれほど良くない場所に置いています。
経験上、葉が薄いものは日に焼けやすいので注意です。
僕がやってる季節の手入れ
春:植え替え、肥料、芽摘み、葉刈り、葉切り
肥料のところで説明しましたが、もみじを小さく作るためには、節間を短く保つ必要があります。
節から芽が出て葉っぱが別れてきます。
その間から伸びてくる芽を早めに摘みます。(蕾が開きそうになった時点ピンセットを使って蕾を開いて芽を摘んだりもします)
出猩々もみじの芽摘み
出猩々もみじは新芽が綺麗な赤色で、山もみじのような薄緑の新芽も綺麗ですが、こちらもとても綺麗です。
もじみじの芽摘みは三又になったところを
ピンセットで
摘んでやります
山もみじの芽摘み
同じようにピンセットで三又になったところを
摘んでやります。
葉刈り
肥料が効きすぎたか。ボサボサに伸びてきたので、葉刈りと葉切りを行いました。(4月下旬)
葉刈りをすることで、樹形を保ったり、小枝を増やす効果があります。
葉刈り前です。
片方ずつ葉刈りをしました。
樹勢がよければ両方切って全葉刈りにすることもありますが、今年は植え替えをしたので全葉刈りはしませんでした。
勢いがあるところは両方切ってしまいました。
だいぶ涼しくなりました。残った葉は葉切りをしました。
このような感じで葉の面積を小さくします。
夏:活性剤、葉刈り
真夏は肥料をやらずに活性剤を2週間に1回ぐらい与えています。
葉っぱが大きくなり過ぎたり、多くなりすぎると日当たりや通気性をよくするために根元のあたりから切り取って葉っぱの量を調整します。
春に出てくる葉っぱは大きくなりがちですが、葉刈りすることで、次に出てきた葉っぱはサイズがあまり大きくならず盆栽としての見た目もよくなります。
木にはそれなりに負担がかかると思いますので、樹勢が落ちている木にはやりません。
大きな葉っぱは半分ほど切ったりもします。(写真はまた夏頃にアップします)
秋:剪定、肥料
来年に備えて、置肥をしています。
樹形を維持したい完成木なら秋の肥料は抜いてもいいかもしれないですね。
冬
冬は特に何もしていません。2月の終わりごろから3月始めに植え替えをします。
その年の気候によって若干植え替え時期を変えています。
新芽が動き出す直前ごろが目安です。
もみじは冬に太い枝を切ると切り口から水がどんどん滲み出てくることがあるので冬場にはあまり剪定しないようにしています。
冬は枝が硬くなりますので、大事な枝を折ってしまわないようなるべくこの時期には針金はかけないようにしています。
寄せ植え(左)と穴あきの石を拾ってきてミニ盆栽にしてみました。
ミニ盆栽は盆栽日記で紹介しています。
寄せ植えは実生から作りました。
一本いっぽんは幹はまだまだ細いですが、寄せ植えにするといい感じになります。
右のミニ盆栽は挿し木で根が出たもので作りました。
出猩々もみじの挿し木
これなら購入する必要なく、手軽にもみじの盆栽を楽しむことができます。