盆栽の肥料の基本|いつから?真夏や冬は?失敗しない与え方を解説

盆栽の肥料

今回は盆栽の肥料についてです。

盆栽の肥料って本当に必要?

「盆栽って自然のものだから、肥料はいらないのでは?」

実は、盆栽は鉢という限られた環境で育てる植物です。
自然の地面とは違い、鉢植えでは水やりによって養分が流出しやすくなります。

そのため、

  • 葉が小さくならない
  • 花や実がつきにくい
  • 樹勢が落ちる

といった状態を防ぐためにも、適切な肥料管理が重要になります。

僕は盆栽歴8年で約200鉢を管理していますが、「肥料管理を覚えたこと」が一番の成長ポイントでした。

この記事では、

  • 盆栽肥料の基本
  • 種類の違い
  • 与える時期と量
  • 用土別の相性
  • よくある失敗

をわかりやすく解説します。

盆栽肥料の基本|なぜ必要?

盆栽の肥料は、主に次の3つの目的で使います。

① 樹勢を維持する

限られた土では栄養が不足しやすいため。

② 葉・花・実を充実させる

特に花物・実物では重要です。

③ 樹形を作る成長を促す

枝作りの時期には肥料が効果的です。

元肥とは?追肥とは?

盆栽を育てていくうえで、適切な肥料の使用は非常に重要です。肥料には主に「元肥」と「追肥」の2種類があり、それぞれ異なる役割を果たします。元肥は、植物を植え付ける際に土壌に混ぜ込む基礎的な肥料のことを指します。

これに対し、追肥は植物の成長過程で必要に応じて追加する肥料のことです。

盆栽は鉢の中で育てるため養分が不足しやすく、多くの場合は追肥が重要になります(※樹種・用土・管理方針によって調整が必要です)。

追肥は植物の成長段階や季節に応じて適切に与えることで、健康的な成長を促進し、美しい姿を維持するのに役立ちます。

肥料の種類や与え方は、盆栽の樹種や生育状態によって異なるため、個々の植物のニーズに合わせて調整することが大切です。

元肥

元肥とは、苗木を植え付けるときに土に混ぜて使う肥料のことです。盆栽の基礎となる栄養を提供し、植え付け後の初期成長を促進します。通常、ゆっくりと効果を発揮する緩効性肥料が使用されます。元肥は植え付け時に一度与えるだけで、その後の追肥と組み合わせることで、盆栽の健全な成長をサポートします。ただし、盆栽愛好家の中には、元肥を使用しない方もいます。個々の盆栽の状態や管理方法によって、元肥の使用は判断が分かれる場合があります。

追肥

木の成長に合わせて、必要な養分を補ってあげる目的で使う肥料のことです。

盆栽はちょっとした鉢の中で育てられ、土も少ないので、多くの場合、追肥が重要になります。

特に、成長期や開花・結実期には、追肥によって適切な栄養を供給することが重要です。

追肥の頻度や量は、樹種や季節、盆栽の状態によって調整する必要があります。

適切な追肥は、盆栽の健康的な成長と美しい姿を維持するための重要な要素となります。

盆栽肥料の種類

肥料タイプ速度使いやすさ樹種向け施肥頻度
固形肥料緩効★★★全般
液体肥料即効★★急ぎ栄養補給
有機肥料緩効 & 土壌改善★★★★長期管理

固形肥料

最も一般的。

特徴
  • ゆっくり効く
  • 肥効が安定
  • 初心者向き

僕は基本的に固形肥料をメインにしています。

注意点

※商品説明・仕様は各販売元の情報を参考にしています。最新情報は公式発表をご確認ください。

バイオゴールド

よく用いられる肥料です。少しずつ溶け出してじわじわ効きます。この特性のおかげで、植物に必要な栄養分を長期間にわたって安定的に供給することができます。

僕は基本バイオゴールドというのを使っています。この肥料は、カビの発生が抑えられ、臭いもほとんど気にならないため、初心者でも使いやすい肥料だと思います。

バイオゴールド

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

バイオゴールド オリジナルについてはこちらの記事で紹介しています。

超醗酵油かす おまかせ

2020年からこちらの超醗酵油かすおまかせも使い始めました。

この肥料の特徴は、肥料ケースを使用せずに直接土の上に置いても、ベタベタになりにくく、カビの発生や悪臭の問題が少ないことです。価格面でも魅力的であり、こちらも盆栽初心者の方にとって使いやすい肥料だと思います。

バイオゴールドより安価ですし、成分も全く同じより変えた方が良いかなと思って最近は交互に使っている感じです。あとは梅雨の時期はバイオゴールドより溶けにくいので超醗酵油かすおまかせを使っています。

東商超発酵油かす
超醗酵油かすおまかせ(中粒)についてはこちらの記事で紹介しています。
超醗酵油かすおまかせ(顆粒)についてはこちらの記事で紹介しています。
※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

IBワンス4号

2023年ごろからこちらの肥料も使い始めました。
年間を通してこちらの肥料を置きっぱなしにしています。追加でバイオゴールドと超醗酵油かす おまかせを置肥しています。花物、実物にはリン酸を多く含むIBのチカラやプロミックを使うようになりました。

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

IBのチカラ

花物や実物の盆栽には、IB肥料も使っています。

開花期向けにリン酸を多めに配合したタイプが販売されています。

IBのチカラグリーンそだちEX
固形肥料を選ぶ際は、使用する樹種や盆栽の生育段階、季節などを考慮することが大切です。適切な肥料の選択と使用方法を心がけることで、健康で美しい盆栽を育てることができます。

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

液体肥料

特徴
  • 比較的吸収が早い傾向がある
  • 薄めて水やり代わりに使う
  • 弱っている木の補助に向く

梅雨時期は置き肥が溶けやすく、表土がぬめったり通気が落ちたように感じることがあるため、僕は液肥中心に切り替えることがあります。

液体肥料は水に溶かして使用するため、根からすぐに吸収されやすい特徴があります。

一時的な補助として葉面散布に使うこともあります。

ただし、濃度管理には十分な注意が必要で、薄めすぎると効果が薄く、濃すぎると根を傷める可能性があります。

ハイポネックス

真夏も置き肥はせず8月に一度だけ液肥を使っています。液肥はハイポネックスを使っています。

ハイポネックス

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

活力剤

肥料では無いですが、樹勢回復などを目的に使います。

メネデール、HB-101、バイオゴールドバイタル(液体)リキダスを使っています。

これらの活力剤は、肥料(N-P-K)とは別枠で、ストレス時の補助として使われることがあります。効果の感じ方には個体差や環境差があるため、様子を見ながら使用量を調整します。

僕は春先から秋口に活力剤を使います。

活力剤についてはこちらで紹介しています。

メネデール

メネデール

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

HB-101

HB-101

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

バイオゴールドバイタル

バイオゴールドバイタル

※容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでください

肥料の成分

肥料を選ぶ際に、成分ごとの効果を知っておくことでご自分の木にあった肥料が選べると思いますので、以下の記事で紹介しています。

各成分の役割を理解することで、樹種や生育段階に応じた適切な肥料選びが可能になります。

例えば、窒素は主に葉や茎の成長に関与し、リンは根や花芽形成に関与、カリウムは細胞機能や耐暑性・耐寒性の維持に関与します。

盆栽に肥料を与える時期

基本は「春と秋」

春(3〜6月)

成長期。しっかり与えます。

基本は休止。
真夏は樹種や地域にもよりますが、控えめにする/休止する管理をすることが多いです。

秋(9〜11月)

充実期。来年の芽作りに重要。

落葉樹は休眠期のため基本的に不要です。常緑樹も吸収が落ちるため基本的に不要ですが、温暖地・室内管理など環境によっては少量与えることもあります

※樹種によって多少異なります。

盆栽肥料の与え方(初心者向け手順)

  1. 鉢の縁に置く(幹の近くは避ける)
  2. 3〜4週間ごとに交換
  3. 真夏は様子を見て外す

量は「やや少なめ」から始めるのが安全です。

盆栽肥料と活力剤の違い

項目肥料活力剤
役割栄養補給回復補助
成分窒素・リン・カリ微量要素など
使う場面生育期弱った時

肥料は「ごはん」
活力剤は「サプリメント」と考えるとわかりやすいかもしれません。

よくある失敗

① 与えすぎ

→ 根痛みの原因になります。

② 夏に与えすぎ

→ 蒸れや根腐れリスク。

③ 弱っている木に強肥

→ 逆効果になる場合あり。

盆栽肥料のよくある質問

盆栽に肥料は本当に必要ですか?

はい、基本的には必要です。

盆栽は限られた鉢の中で育つため、自然環境のように落ち葉や微生物から栄養が循環しません。
特に無機質主体の用土(赤玉・軽石など)では、時間とともに用土中の養分が少なくなりやすいため、定期的な施肥が重要です。

樹勢維持・枝作り・花実の充実のために、適切な施肥は重要です。

盆栽の肥料はいつから与えればいいですか?

目安は芽が動き始めた頃(春)です。

地域差はありますが、3月〜4月頃(芽吹き直前〜芽吹き後)が基本スタート時期です。

植え替え直後は根が安定するまで2〜4週間ほど待ってから与えます。

真夏に肥料を与えても大丈夫?

基本的には控えめ、もしくは休止します。

高温により根の吸収効率が落ちやすく、

  • 蒸れ
  • 根痛み
  • 肥料焼け

のリスクがあります。

僕は7月下旬〜8月は固形肥料を外し、様子を見ています。

冬は肥料をあげなくていいですか?

基本的には不要です。

落葉樹は休眠期、常緑樹も活動が鈍るため、栄養吸収がほぼ止まります。

例外として、

  • 室内管理で成長している場合
  • 温暖地で芽が動いている場合

はごく少量を与えることもありますが、通常は必要ありません。

肥料の量はどれくらいが適切ですか?

初心者は「少なめ」から始めるのが安全です。

目安として、(粒の大きさや肥料の種類にもよりますが)3号鉢:2〜3個、5号鉢:4〜6個 から試し、反応を見て調整します。
※肥料の濃さ・粒サイズ・樹勢で適量は変わります。

肥料をあげすぎるとどうなりますか?

主な症状は、

  • 葉が大きくなりすぎる
  • 節間が伸びる
  • 根が傷む
  • コケが繁殖する

特に小品盆栽では影響が出やすいため注意が必要です。

「少し物足りないかな?」くらいがちょうど良い場合が多いです。

※早く太らせたい場合、肥料をじゃぶじゃぶ与える場合はありますので、目的に応じて調整が必要になります。

弱っている盆栽にも肥料を与えた方がいいですか?

基本的には与えない方が良いです。

明らかに根が傷んでいる場合や植え替え直後は、強い肥料は逆効果になることがあります。

活力剤で様子を見るといった方法を取る方が安全です。

有機肥料と化成肥料の違いはなんですか?

有機肥料はゆっくり効きやすく、盆栽でもよく使われます。
化成肥料は効きが早いものもあるため、用量・頻度の管理が大切です。
初心者は、緩効性タイプ(有機/化成どちらでも)から始めると失敗しにくいです。

室内盆栽の肥料はどうすればいいですか?

室内は日照不足になりやすいため、与えすぎないことが大切です。

  • 日光が十分に当たる → 通常通り
  • 光量が少ない → 半量以下

環境に応じて調整します。

まとめ|盆栽肥料は「少し足りないくらい」がコツ

盆栽を早く太らせたい場合など、肥料をガッツリ与える場合もありますが、それはあくまで例外。

枯らしてしまうリスクもあるため、初心者の方にはおすすめしません。

盆栽の肥料管理の基本は、

  • 与えすぎない
  • 季節を見る
  • 樹勢を見る

この3つが大切です。

肥料を理解すると、盆栽の成長がぐっと安定します。

まずは春と秋の基本施肥から始めてみてください。

僕が使っている肥料

注意点

※商品説明・仕様は各販売元の情報を参考にしています。最新情報は公式発表をご確認ください。

容量はいろいろあるのでお好みのものを選んでくださいね

活力剤

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